キリン:コクと香りを高めるコーヒーチェリー由来の発酵素材を開発 コーヒー農園の持続可能性、環境負荷低減、アルコール関連の社会課題解決に貢献

公開 4時間前 Positive
キリン:コクと香りを高めるコーヒーチェリー由来の発酵素材を開発 コーヒー農園の持続可能性、環境負荷低減、アルコール関連の社会課題解決に貢献
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コーヒーチェリー農園内に放置された、ビニールに包まれたコーヒーチェリーの果肉と皮。

東京、2025年11月10日--(BUSINESS WIRE)--キリンホールディングス株式会社 未来ビバレッジ研究所は、コーヒーチェリー*1由来の発酵素材の開発に成功しました。果肉や皮が廃棄されることが多いコーヒーチェリー*1を貴重な原料として活用することで、コーヒー農園の持続可能性と環境負荷の低減に貢献します。この成分は、ノンアルコール飲料や低アルコール飲料の飲用満足度を向上させる可能性があると考えられており、今後もアルコールに関する社会課題の解決に有効なアプローチを模索していきます。
※1 コーヒーチェリーとはコーヒーの木の赤い果実で、その種子がコーヒーの原料として使われます。

1.開発の目的と背景

コーヒー豆の原料となる種子を抽出した後、世界各地の生産現場ではコーヒーチェリーの果肉や皮が大量に発生し、その多くが廃棄されています。これらの部分にはカフェインやポリフェノールなどの成分が多く含まれており、生態系への影響や水質汚染、土壌汚染などの環境負荷が懸念されています。一部の地域では堆肥化や乾燥皮の食材利用*2などの取り組みが始まっている一方で、技術的、経済的、経済的理由から廃棄を続けている地域も多くあります。また、コーヒー価格の変動や農業インフラの未整備による生産性の低さなど、世界的にコーヒー農園の収入が不安定な問題が続いています。特にコロンビアでは、コーヒー果実の廃棄に環境税が課せられ、農園の経済的負担が増大しています。このような背景から、キリンビバレッジ技術研究センター(現 飲料未来研究センター)では、2018年からコーヒー果実の有効利用に関する研究を行っています。
※2 コーヒーチェリーの皮を乾燥させたお茶「カスカラ」などが例として挙げられます。

2.開発内容と成果

キリンがワインのために開発した独自のワイン香気増強技術を応用し、コーヒーチェリーから抽出・濃縮した果汁を乳酸菌と酵母で発酵させた新素材を誕生させました。この発酵素材は、酒類・飲料を問わず、さまざまな飲料の温かさ、発酵感、アルコール感、フルーティーさ、コクなどのさまざまな感覚を高めることがわかりました。

「キリン特製」ブランドに採用

RTD※4商品を使用した嗜好調査結果※3によると、「満足感」「プレミアム感」など総合的な嗜好性の向上が確認され、飲み満足度向上の可能性が示唆されました。このため、RTD「キリン 特製」ブランドへの採用を開始しました。2025年5月発売の「キリン 特製メロンソーダサワー(期間限定)」および「キリン 特製みかんサイダーサワー(期間限定)」に採用されています。提供)※5』11月25日(火)発売予定。
※3 2024年6月、35~59歳の男女(n=90)を対象に当社調べ
※4 Ready to Drinkの略。開封後すぐに飲めるアルコール飲料。
※5 “こだわりのプレミアムな味わい”をお届けする「キリン 特製」から『キリン 特製 みかんサイダーサワー(期間限定)』が新登場!

物語は続く

ノンアルコール飲料*6による嗜好調査からの示唆

この成分を含むノンアルコール飲料を使用した調査では、「口当たりの向上」と「風味の向上」が確認され、ノンアルコール飲料や低アルコール飲料の飲用満足度が向上する可能性が示唆されました。
※6 2023年5月、ノンアルコール飲料に本格的な味わいを求める30~59歳の男女を対象に調査(n=51)

3.今後の展開

現在廃棄されているコーヒー果実を有価物として活用し、利用拡大を図ることで、コーヒー農園の収入向上による持続可能性と廃棄物の削減による環境負荷の低減を目指します。この素材の「口当たりの向上」や「風味の向上」などの特性により、ノンアルコール飲料や低アルコール飲料の飲み満足度が向上することがわかっており、今後はノンアルコール飲料や低アルコール飲料への採用を検討していきます。アルコール関連の社会問題を解決するための効果的なアプローチとして。

4. 開発者の視点

未来飲料研究所 研究開発部 辻 さやか氏 今回の開発についての彼女の考えはnoteで公開されています。
https://note-kirinbrewery.kirin.co.jp/n/n038ee61f11eb(日本語のみ)

キリンホールディングスについて

キリンホールディングス株式会社 (TOKYO:2503) は、日本および世界中で食品・飲料分野 (食品・飲料事業)、医薬品分野 (医薬品事業)、およびヘルスサイエンス分野 (ヘルスサイエンス事業) で事業を展開する国際企業です。
キリンホールディングスのルーツは、1885年に設立されたジャパンブルワリーに遡ります。ジャパンブルワリーは1907年にキリンビールとなりました。以来、発酵とバイオテクノロジーをコア技術として事業を拡大し、1980年代には医薬品事業にも参入し、世界の成長拠点として成長を続けています。2007年には純粋持株会社としてキリンホールディングスを設立し、現在はヘルスサイエンス領域の強化に注力しています。
キリングループは、2019年にスタートした長期経営計画「キリングループビジョン2027(KV2027)」において、「食品から医薬品まで価値を創造するCSV※のグローバルリーダー」を目指しています。キリングループは、今後も自社の強みを活かし、事業を通じた社会的価値と経済的価値の創造に努め、持続的な企業価値の向上を目指します。
*: 共通価値の創造。消費者と社会全体に対する付加価値を組み合わせたもの。

businesswire.com でソース バージョンを表示: https://www.businesswire.com/news/home/20251109805401/en/

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